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いそぷら

「海と未来をつなぐブルーカーボン」杉田臨海緑地で続くワカメ育成の挑戦

地球温暖化対策の新しいキーワード“ブルーカーボン”。杉田臨海緑地では、海の力を借りてCO₂を減らす取り組みが続いています。今年も、ワカメの種糸をロープに編み込み、海に設置する作業が行われました。

ブルーカーボンってなに?

ブルーカーボンとは、海洋に生息する海藻などの生き物によって吸収・隔離されるCO2などの炭素のことです。森を増やすのが難しい都市では、海の力を活かすこともとても大切です。横浜市では、港の護岸を使って藻場をつくる取り組みを進めています。

杉田臨海緑地での取り組み

横浜港は水際線が約140kmもあります。そんな港の特徴を生かして、横浜市は杉田臨海緑地でワカメを育てる実験を続けています。やり方はシンプル。ワカメの種糸を編み込んだロープを海に設置します。昨年度はロープからワカメが生育することに成功していますが、今年度も無事にワカメが育つか見守っていきたいと思います。

杉田臨海緑地

まずは古いロープを引き上げます。魚などの食害からワカメを守るネットの中には貝などの生物がたくさんついていました。

小さいカニもいました。

新しいロープにワカメの種糸をつけていきます。

一つ一つ手作業です。つけたロープを海に沈めて設置します。

今後の展開について

ワカメは冬から春にかけて成長します。春に胞子を放出して枯れますが、このワカメが出す胞子が護岸に着いて自生し、やがて護岸に繁茂させることをめざしています!

(更新:2025年12月24日)